「運動」と聞くと単純に筋肉の発達や心肺機能の発達をイメージする方が多いですが、実は脳の発達にも大きく関与していることが分かっています。
小中学生のスポーツ活動率が多いほど成績が高いというはっきりとしたデータまでありました。自分が学生の頃はスポーツ活動率100%、勉強0%でしたけど( ^ω^)・・・まぁ…程度ってものがありますね(;^ω^)
身体を動かすには筋肉そのものの活動と、それをコントロールする神経の制御能力の両方が必要になります。人間は206本の骨と約600個の筋肉があるのですが、あまり運動をしていない人はこの筋骨格系を上手に使うことができません。
運動能力の高い人というのは、この600の筋肉の中から必要な時に必要な筋肉を最高のタイミングで収縮させています。それは、そいいう筋肉の動きを制御するシステムが脳に出来上がっているからだそうです。
運動パフォーマンスを上げるには体そのものを鍛えることと、それを動かすために最適な指示を出すシステムを脳内に作り上げる必要があるのです。
脳のそのようなシステム作り、プログラミングは3歳から小学6年生(ゴールデンエイジ期)くらいまでが一番作りやすいそうです。もちろん大人になってもできないわけではないですが、大人になればなるほど、その人のひとまず作ってしまった最適ではないプログラムを壊してから再度プログラミングをしていくので過酷な練習が必要だったり、時間を要することが多く見受けられます。
ゴールデンエイジ期の子どもの脳は可逆性(個体に外から力を与えた時に形が変化し、その後力を加え続けなくても元に戻らない性質)があるため、基本的な運動を適切に行うことで様々な動作に対する引き出しが出来上がり一度正しく覚えてしまえば、その後、たくさん練習しなくても引き出しの中から必要なものを引っ張り出して対応していくようになります。
ひとつの偏った運動ではなくて3歳から12歳までに色々なスポーツに携わり、体験していくことが大切なのですね。ここのゴールデンエイジ期に覚えてしまったものは大人になってもちゃーんと働くんですよ。
そしてここが一番大切なところですが、、、
子どもが自ら楽しんでやること!!!
やらされるのではなく、やりたい!やってみたい!と思うことがとっても大切。サポートする側はその辺の導き方を間違えないようにしたいですね。
注意したいのは、子どもの体は発達途中で成長段階にあります。筋肉も発達していないし、関節構造も脆弱です。ですからたとえば小さいうちから、特定のスポーツをやらせて過度に練習をしすぎると、筋肉や骨、靱帯などに負荷がかかってケガや故障の原因になる可能性があります。
過ぎたるは猶及ばざるが如し
いくら良いと言われていることでも、やりすぎは害になるということですね。